「国民病」と言われる肩こりの対策…症状や原因、おすすめの薬を解説

「国民病」と言われる肩こりの対策…症状や原因、おすすめの薬を解説

「国民病」と言われる肩こりの対策…症状や原因、おすすめの薬を解説

肩こりがつらいという方も多くいるかと思います。特に現代日本では多くの人を悩ませている肩こりは今や国民病と呼ばれ、日本人には特に肩こりが多いといわれています。

具体的に肩こりの症状はどういったもので、肩こりの原因はなんなのか、考えたことはあるでしょうか。今回は、肩こりの具体的な症状を振り返りつつ、肩こりの具体的な原因、対策、肩こりにおすすめの薬などを網羅的に解説していきます。

そもそも「肩こり」とはどんな症状?

肩こりとは、肩の筋肉がこわばり、凝り固まってしまうことによって、重苦しさや痛みを感じてしまう病気のことです。主に首から肩甲骨の下あたりまで伸びている僧帽筋に関して起こる病気なので、肩だけではなく首回りの痛みや筋肉の強張りもひとまとめにして「肩こり」と呼ぶ場合が多くなっています。

正確には、僧帽筋を中心にした肩と首周りに位置するさまざまな筋肉の緊張や痛みをさすため、その凝り固まりの範囲は非常に広く、自分一人で揉んだりほぐしたりするだけではなかなか解消しづらいという特徴があります。厚生労働省が実施した国民生活基礎調査において有訴者率で女性1位、男性2位に位置する、ありふれた疾患であると同時に、もはや「国民病」とも呼ぶべき代表的な疾患となっています。

長く引きずりがちな辛い肩こり…その原因とは?

以上のように、多くの人が一度は経験があるであろうというくらいにありふれた病気ですが、その詳しい原因についてはご存知でしょうか。細かいところまではわかっていなかったという方のために今一度おさらいしておきましょう。

肩こりの主要因は「原発性肩こり」である

実は驚くべきことに、これだけありふれた病気であるにもかかわらず、肩こりの原因についてはわかっていないことがとても多いのです。通説として言われている肩こりの原因となるプロセスは、持続的な姿勢の悪さや負担によって筋肉が緊張し、筋肉内の循環機能が悪くなることで酸素や栄養が届きにくくなり、だんだんと疲労物質が溜まっていくことで起こるとされています。

細かく言えば、首から肩を経由して背中に至る僧帽筋とその周辺にあるさまざまな筋肉が、例えばデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることや、仕事などでストレスを長く感じ続けていくことによって、だんだんと持続的な緊張状態に入ります。その緊張状態が起こす循環障害によって疲労物質の蓄積が起こり、それが刺激となることで肩こりが発生する、というプロセスです。これを「原発的肩こり」と呼びます。

肩こりには他の病気が原因で起こる「症候性肩こり」もある

肩こりには肩や背中の筋肉の緊張によるものだけではなく、他の疾患が遠因となって起こるものもあります。例えば頚椎由来の肩こり、ストレスなどの精神的事由が関係する心因性肩こりもあり、その他、長時間冷房にあたって身体が冷えた場合や眼精疲労なども肩こりの原因となります。

そのため、必ずしも肩周りの筋肉の負担だけで肩こりが起こっているわけではないので、原発性肩こりだけではなかなか統一的な説明とはなっていないというのが現状です。

症状としては全般的に主観的であり、「ズシンとくるような重さ」だったり、「芯が固まったようなコリ」だったり、「何か重りを乗せられているような感じ」「突っ張る感じ」など肩こりの感じ方はさまざまです。

肩こりへの対策はこんな方法がおすすめ!

肩こりには様々な要因があることがわかりました。それでは、改善策としてはどういったことが挙げられるのでしょうか。以下に詳しく紹介していきましょう。

原発性肩こりにはこれ!「マッサージ」で血流を改善

血の巡りが悪くなっていることが主要因となって起こっていると考えられている原発性肩こりの場合には、血行促進および凝り固まった筋肉を柔らかくほぐすマッサージ療法が一般的で、かつ効果が期待できます。マッサージを行うことで筋肉の緊張がほぐれ、筋肉の緊張がほぐれることで血液やリンパの循環が改善され、肩こりの解消が期待できます。

マッサージ療法は肩こりが凝りや緊張の範囲を超えて、痛みを伴う症状にまで発展した場合に効果的と言われています。揉みほぐすだけではなく、痛みを発している場所を狙い撃ちで叩くなどして刺激し、肩こりを解消するアプローチもあります。

慢性的な肩こりには肩を温める温熱療法が効果的

慢性的な肩こりの症状には、入浴などで患部を温めながら揉むことで筋肉の緊張を解き、血行を促進させることによって肩こりの解消を図る「温熱療法」が効果的と言われています。自宅では入浴、医療施設ではパラフィン浴(溶かしたロウを患部に塗ることで温める)や赤外線などが気軽に行える温熱療法です。これらの温熱療法は五十肩や腰の痛みにも効果が期待されています。

筋肉の緊張は運動でほぐそう

肩こりは基本的にデスクワークなどで長時間同じ姿勢のままでいたりなど、積極的に身体を動かさない場合に発症することが多いので、ほどよい運動を日常生活に取り入れることで肩こりの解消につながる期待があります。肩をストレッチや運動によって動かすことで肩の可動域を広げ、運動機能の回復を図ったり、筋肉を再び動かすことで鍛えたり、血行を改善する効果も期待できます。

注意すべきはこの際の運動は低負担の運動を長時間にわたり行う有酸素運動であり、激しい運動を短時間行う負担の大きい運動は余計に肩こりを悪化させる恐れがあるのでやめましょう。

肩こりに対して効果が期待できる薬3選

それでは、こうした身体の違和感解消に効果が期待できる薬にはどういったものがあるのでしょうか。以下に見ていきましょう。

疲労改善に役立つ漢方薬 「若甦(じゃっこう)」

まずは、滋養に効能のある漢方薬と言われている「若甦(じゃっこう)」を紹介しましょう。若甦は、滋養強壮剤としても有名ですが、それ以外にもさまざまな効果が期待されている薬剤です。

若甦に多く使われているのは高麗人参の、それも稀少性が高いとされる「6年根」が使われていることで、様々な効能を発揮できると期待を集めている漢方です。主な効能は疲労改善と体力回復、偏りがちな栄養を補う栄養補給といったもので、いずれも肩こり、特に慢性的な肩こりには非常に有用な効果が望めそうな効能ばかりです。

漢方には未病という考え方があり、未病とはさまざまな病気の明確な症状を引き起こすとは行かないまでも、さまざまな不調がある状態があることを指します。五臓六腑は全て繋がっているという考えのもと、不調が軽く明確な疾患に発展する前に気の流れなどをよくし、身体のバランスを適正なものに保つことが最善な治療であるとされます。

そうした漢方の未病の考え方に当てはまるのが肩こりであり、肩こりを経由して重病を引き起こす前に、身体全体を元気にすることで肩こりを改善してしまおうというアプローチです。この若甦は、自律神経系にも効果が期待されるとされています。

同じく滋養剤として有名な「レバコール」の効果も期待できる

若甦と同じく第2類医薬品として販売されている「レバコール」も、肩こり解消への効果が期待できます。レバコールは特に「虚弱体質」に対して効果があるとされ、滋養強壮剤としても知られています。肉体各所の疲労の改善をはじめ、血行促進や病中病後の栄養補給が代表的な効能と言われ、様々な有用な効果が期待できます。

肩こりの漢方といえばこれ!「独活葛根湯(どっかつかっこんとう)」

主に肩こりや四十肩、五十肩など肩周りの症状に最も使われる漢方薬「独活葛根湯(どっかつかっこんとう)」もぜひ取り入れるべきです。身体を温めて風邪を治すことで知られる「葛根湯」をベースにしつつ、痛みを止める生薬、「気」「血」の不足分を充足させてくれる生薬をプラスしています。より強い効能が期待される、特に肩こりにはうってつけの漢方です。

肩こりだけでなく、寝違えなどの痛みにも効果が期待されています。ただし15歳未満は服用しないことが推奨されているので、そこだけは注意しましょう。

まとめ

以上、肩こりの症状と原因、対策からおすすめの薬までを一通り解説してきました。まだまだ研究が進められている肩こりですが、経験則的な対処療法はある程度確立していますので、漢方や整体といった東洋由来の考え方や、解剖学や西洋医学など様々な力を借りながら、徐々に改善していくことが十全と言えそうです。

静岡県裾野市にある調剤薬局「金時堂 須賀薬局」は、漢方薬も含め多種多様な薬剤を用意しています。医師の処方箋による治療薬の調剤も担当しているので、より信頼性の高い薬の提供を望むことができます。地域において3代に渡り営業を続けており、「地域最良の薬局」を目指して日々サービス向上に努めています。

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